プロテクションはパーマネントの持つ特殊能力です。
「プロテクション(〜)」といった表記で表されます。カッコの中の(〜)には色などの「特性」が入ります。たとえば,実際には「プロテクション(赤)」とか、「プロテクション(アーティファクト)」といった表記になります。
プロテクションを持つパーマネントは以下の5つの効果を受けます。
(1)その特性を持つ呪文や、その特性を持つ発生源からの能力の対象にならない。
(2)その特性を持つ発生源からのダメージをすべて0に軽減する。
(3)その特性を持つクリーチャーによってブロックされない。
(4)その特性を持つ個別エンチャントにエンチャントされない。
(5)その特性を持つ装備品に装備されない。
つまりは、プロテクション(黒)を持つクリーチャーに《恐怖》をプレイすることはできないわけです。その他にも対象を必要とする,ありとあらゆる呪文・能力の影響を受けません。特定の色を中心としたデッキに対しては驚異的な強さとなります。
しかし、対象にならないだけですから、対象を必要としない呪文や能力の効果は受けます。たとえば、プロテクション(白)を持っていても《神の怒り》をくらえば破壊されます。
たとえば、黒のクリーチャーの攻撃をプロテクション(黒)を持ったクリーチャーでブロックすれば、そのクリーチャーは一切ダメージを受けず、鉄壁のブロッカーになることが可能です。もちろん、こちらからのダメージには影響ありませんので、一方的に攻撃クリーチャーを倒すことができます。
また《地震》などの対象を取らないダメージ呪文を受けたときにも一切のダメージを受けません。
つまりは、そういうことです。プロテクション(黒)のクリーチャーは黒のクリーチャーによってはブロックされません。逆に、プロテクション(黒)のクリーチャーは黒のクリーチャーをブロックすることができ、さらにその戦闘ダメージを0にしてしまいます。攻撃に回っても防御に回っても非常に強力です。
これまで説明してきたようにプロテクションは非常に強力な能力ですが、色が合っていないと意味がありません。自分がプロテクション(赤)のクリーチャーをコントロールしていても、相手のデッキが白緑だったとしたら何の意味もないですよね。では、プロテクションは相手のデッキに左右される、強いけれども中途半端な能力なのでしょうか?
実はプロテクションには特に有効な色というのがあります。それは赤と黒です。この2つの色には、直接クリーチャーを除去するカードがたくさんあり、クリーチャーを中心としたデッキには天敵とも言える色です。しかし、赤と黒のクリーチャー除去カードは対象を必要にするものやダメージによるものがほとんどなので、それらをすべて無効にできます。また、他の色(白、緑、青)には、クリーチャーを除去するカードが比較的少ないため、赤や黒のプロテクションクリーチャーは最初からデッキに入れていても無駄にはなりません。
また、プロテクションの色が合わないなら、強引に合わせてしまうと言う方法もあります。たとえば、クリーチャーに任意の色のプロテクションを与えることのできるカードがいくつか存在します。そういったカードを使って、相手のデッキの色に合わせたプロテクションをつけることができればどんなデッキにも対抗できます。逆に、相手のクリーチャーの色を変えてしまうという手もあります。