「鳩山法相は２０日午前の閣議後の記者会見で、これまで１３人の死刑執行を命令したことで、６月１８日付朝日新聞夕刊１面素粒子欄で『死に神』と表現されたことについて、『大変問題だと思う。軽率な文章については心から抗議したい』と述べた。」

ちなみに、問題の記事には、

「２カ月間隔でゴーサイン出して新記録達成。またの名、死に神」などと書かれていたらしい。

面白いのは、この話を検索してみると、出てくるのはほとんどが「鳩山法相が抗議した」という記事ばかり。朝日の記事に対する批判そのものを載せている記事が、一部個人サイトを除き、ほとんどないということ。

法務大臣が死刑執行の書類にサインするのは当然のことでしょう？それが仕事なんだから。以前、死刑反対の立場から書類にサインしなかった大臣もいたようだけど、そんな個人のわがままがまかり通るのが恐ろしい。

ニッポンには、幸か不幸か言論の自由というものがある。だから、朝日が何を書こうが自由だし、大臣といえどもそれに文句を付ける権利はない。もっとも、こんな馬鹿なことを書けば、賢明な読者からはそっぽ向かれるから、あまり馬鹿な事は書かないのだろうけど、天下の朝日が書くとその馬鹿な事が本当は正しいんじゃないかと、思ってしまうアホな読者もいたりするから困り者だ。

ここはぜひとも、ライバル紙である読売とか、毎日とか、産経とかに、ストレートな批判記事を書いてもらいたいのだけど、そんな勇気もないのか「鳩山法相が抗議した」という婉曲な批判記事しか書けないのが情けない。

まぁ、鳩山法務大臣も朝日の記事に対し「私に対する侮辱は一向に構わないが、執行された人への侮辱でもあると思う。軽率な文章が世の中を悪くしていると思う」なんてことを言ってるようじゃダメでしょ（実際に執行した人への責任転嫁とも取れるぞ）。そういう問題じゃないのにね。